中学1・2・3年(13歳~15歳)の平均身長・体重・低身長目安は?文科省最新データを基に解説

中学1・2・3年(13歳~15歳)の平均身長・体重・低身長目安は?文科省最新データを基に解説

中3のお兄ちゃんが小6の妹より背が低いのは何かおかしい?

成長期にグンと背を伸ばすために気をつけることは?

13歳から15歳は心身ともに大きくなる人生の中でも重要な時期です。周りの友達と比べて身長の伸びが遅いのではないかと悩み始める時期でもあるでしょう。

特に、男の子の場合急激に身長が伸びる成長期ですが、13歳、14歳、15歳の平均身長はどのくらいでしょうか。文部科学省の報告書を基に以下をわかりやすく説明します。

13歳女子の平均身長

13歳女子の平均身長

13歳女子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。女の子は男の子よりも成長期が始まるのが早いので、10~11歳で成長期のピークを迎える子も少なくありません。子どもの骨を大人の骨にして成長を止める役割を果たすのは女性ホルモンです。

ですから、初潮を迎える多くの女の子は、男の子よりも一足早く成人身長に達します。平均的な伸びも1年間で1.4㎝ほどに落ち着いていることがわかります。また、12、13歳付近で男女の平均身長が逆転し、男の子の方が背が高くなります。と言っても、まだここから女の子も成人身長まで平均的には2㎝程度のびしろがあります。

女子の場合、平均的に15歳前後で骨端線が閉じてしまうまでまだまだ背は伸びます。大切なのは、骨端線が閉じてしまうまでにしっかりと栄養を補給することです。

ラストスパートに備えてしっかりと背が伸びる生活習慣を続けましょう。

13歳女子の低身長の疑いがある目安

13歳女子の-2.0SDにあたる身長

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。上記の表は13歳女子の-2.0SDにあたる身長を示したものです。

体の発達のスピードや時期には個人差があります。ゆっくり伸びる子どもいますし、早く身長が伸びて、その後はあまり伸びずにいる子どももいます。最近はインターネット上の情報で、かなりの知識を得ることもできます。それでも、治療が必要なレベルの低身長に関する検査は専門医でしかできません。子どもの身長が心配であれば、低身長の専門医に相談しましょう。

13歳女子の平均体重

13歳女子の平均的な体重分布

13歳女子の平均的な体重分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。成長期後半になると、急激に女性らしいふくよかな体になる女の子も少なくありません。それに伴い、体重もぐっと増える子も多いようです。

しかし、身長の伸びは必ず体重の増加とセットで起こります。多くの女の子が体重を気にし始める時期でしょう。でも、成長期の重要な時期での無理なダイエットを決してしてはいけません。

体重の増加と身長の伸びには個人差があり、タイミングがずれることも多いです。

13歳は自分の言動に困惑

13歳の女の子は、それまで気にならなかった親の言動が気になって仕方なくなる時期です。不安定な心理状態になってしまうことも多くあります。理由もなくイライラしてしまい、親に反抗的な態度を取ってしまうことも多くなるでしょう。自分の感情をコントロールできないことに自分自身で困惑するかもしれません。

少しずつ、物事を客観的に観察したり、分析したりできるようになるために必要な過程です。成長には個人差があるので、周りの友だちと比べて不安になったり、恥ずかしさを感じることもあるでしょう。

不安やストレスは、食欲を低下させたり、睡眠の質を下げる可能性があります。成長ホルモンの分泌も阻害されるので、ストレスは体の健全な成長の大敵です。

干渉しすぎない

13歳は反抗期に入り始める難しい時期と思われがちです。この時期の子どもに干渉しすぎると逆効果です。余計に親を疎ましく思い、自分の殻にこもってしまうでしょう。親離れは大人になるために必要なことです。発達心理学の大家であるエリクソンも、「心理社会的発達理論(psychosocial development)」で、人間の発達段階を以下の8つに分けています。

  1. 乳児期(0歳~2歳)
  2. 幼児前期(2歳~4歳)
  3. 幼児期後期(4歳~5歳)
  4. 児童期(5歳~12歳)
  5. 青年期(13歳~19歳)
  6. 初期青年期(20歳~39歳)
  7. 青年期(40歳~64歳)
  8. 成熟期(65歳~)

13歳をアイデンティティ確立のための重要な第5段階と位置づけています。干渉しすぎず、子どもが話してくれるのを待ちましょう。そして、子どもの考えをよく聞き、理解し、認めてあげましょう。10代前半の時期は、共感してもらえると大きな安心感を覚えるものです。わがままに思えるような言動が見られるとしても、不安やストレスが原因なのかもしれません。

13歳男子の平均身長

13歳男子の平均的な身長分布

13歳男子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。男の子の13歳付近は成長スパートのピークを迎える子と成長期後半に入る子が混じる時期です。それで、平均的な身長の伸びとしては1年間で5㎝を下回り、少し落ち着いてきます。それでも、標準的な範囲内での身長差が15㎝を超えて広がってきます。

成長期の期間中で12歳付近と並んで最も大きい身長差です

正常に背が伸びていても、「周りより伸びなくておかしいのでは?」と悩む子どもも多いでしょう。平均身長(標準身長)だけでなく、上記の標準的な身長(±SD)に入っているかどうかに着目しましょう。成長期にあることは確かですから、毎日の積み重ねで背は伸びます。

13歳男子の低身長の疑いがある目安

13歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示した

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。表は、13歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示したものです。

体の発達には個人差があり、周りと比べると発達が遅いように見えても、正常な成長の範囲内である場合もあります。低身長は必ずしも病気ではなく体質的な場合がほとんどです。身長が伸び悩んでいて心配であれば、専門医に相談しましょう。インターネット上で、ある程度情報を得ることもできますが、きちんとした検査は専門医でしかできません。

13歳男子の平均体重

13歳男子の平均的な体重分布

13歳男子の平均的な体重分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。男の子は平均的に10歳頃から成長期が始まり、身長が著しく伸びる時期が13歳ごろまでです。13歳から14歳は、多くの子どもにとって成長期の後半部分と言えるでしょう。

平均的な体重の増加も、11歳から13歳の間は年間7㎏ほどありますが、13歳代の一年間は4㎏ほどに落ち着きます。標準的な範囲内でも、体格の大きな子と小さな子の差が20㎏を超えることがあります。人によっては、体重の増加と身長の伸びるタイミングがずれ、体格の発達がバランス悪いように思えることもあるでしょう。

標準データを気にし過ぎたり、周りと比べて焦ったりしないようにしましょう

13歳は親離れ思春期真っ盛り

13歳頃は、身体が大きくなる、声変わりが始まるなどの身体的変化も生まれ、大人へ近づいていく大切な時期です。親からは、まだまだ子どもに見えるかもしれませんが、大人と変わらない機能的な変化も見られてきます。

第二次性徴による急激な身体の変化が始まり、男らしい筋肉的な体、女らしい丸みを帯びた体ができ始めます。親との心理的な距離を取りはじめ、親に言わない秘密を持つようにもなります。幼児期の自分にはないものを、家族以外の周囲から取り入れ、親とは違う自我を生み出そうと躍起になる時期です。いわゆる親離れです。

ハヴィガーストもエリクソンも13歳を重要時期と設定

ハヴィガーストやエリクソンなど多くの心理学者や社会学者が、13歳を人生の重要な切り替わりの時期と位置付けています。例えば、発達課題の提唱者でアメリカの教育システムに大きな影響を与えたロバート・J・ハヴィガーストは著書『人間の発達課題と教育』で、人間の発達段階が以下の6つあるとしました。

  1. 乳・幼児期(0~5歳)
  2. 児童期(6~12歳)
  3. 青年期(13歳~22歳)
  4. 壮年期(23~40歳)
  5. 中年期(41~64歳)
  6. 老年期(65歳以上)

さらに、発達心理学の大家であるエリクソンも、「心理社会的発達理論(psychosocial development)」で、人間の発達段階を以下の8つに分けています。

  1. 乳児期(0歳~2歳)
  2. 幼児前期(2歳~4歳)
  3. 幼児期後期(4歳~5歳)
  4. 児童期(5歳~12歳)
  5. 青年期(13歳~19歳)
  6. 初期青年期(20歳~39歳)
  7. 青年期(40歳~64歳)
  8. 成熟期(65歳~)

どちらの大家も13歳を重要な切り替わりの時期と位置づけています。幼児段階を抜け出て大人へと移行する時期であることがわかるでしょう。子どもの心身の変化は親にとっても戸惑いの原因になりますが、親のストレスは子どもにも伝わります。

子どもが重要な成長段階にいることを理解して、あたたかく見守りましょう。

14歳女子の平均身長

14歳女子の平均身長

14歳女子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。女の子は男の子よりも成長期が始まるのが早いので、10~11歳で成長期のピークを迎える子も少なくありません。子どもの骨を大人の骨にして身長が伸びるのを止める役割を果たすのは女性ホルモンです。

ですから、初潮を迎える多くの女の子は、男の子よりも一足早く成人身長に達します。女の子は、12歳あたりから3年間で徐々に伸びが減っていき、一般的に約4cm→2cm→1cm程度の伸びとなります。女子の場合、平均的に15歳前後で骨端線が閉じてしまうまでまだまだ背は伸びます。大切なのは、骨端線が閉じてしまうまでにしっかりと栄養を補給することです。

ラストスパートに備えてしっかりと背が伸びる生活習慣を続けましょう。

14歳女子の低身長の疑いがある目安

14歳女子の-2.0SDにあたる身長

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。表は14歳女子の-2.0SDにあたる身長を示したものです。

体の発達のスピードや時期には個人差があります。ゆっくり伸びる子もいますし、早く身長が伸びて、その後はあまり伸びずにいる子どももいます。

最近はインターネット上の情報で、かなりの知識を得ることもできます。しかし、お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、専門家にご相談されることをお勧めします。治療が必要なレベルの低身長に関する検査は専門医でしかできません。子どもの身長が心配であれば、低身長の専門医に相談しましょう。

14歳女子の平均体重

14歳女子の平均的な体重分布

14歳女子の平均的な体重分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。中学生でほとんどの子が初潮を迎え、体形がどんどん変わる時期でもあります。成長期後半になると、急激に女性らしいふくよかな体になる女の子も少なくありません。

多くの女の子が体重を気にし始める時期でしょう。1㎏増えただけでも気になる、同じくらいの身長でももっとスリムな子がいるなど、周りと比較することも多くなります。でも、成長期の重要な時期での無理なダイエットを決してしてはいけません。

体重の増加と身長の伸びには個人差があり、タイミングがずれることも多いです。

14歳は身体と心の変化に戸惑う

中学に入ると、女の子は身体が一気に成長していきます。生理がはじまったり、乳房が発達したりと小学生のころと比べると身体の変化が大きく変わっていきます。そして、この時期は何でも自分でできると思って親に反抗するようにもなります。一方で、自分だけがダメな人間なんだという劣等感をもち感情が揺さぶられます。そのため、不安定な心理状態になってしまうことも多くあります。

この反抗期はただ反発しているのではなく、親から自立するための第一歩です。少しずつ、物事を客観的に観察したり、分析したりできるようになるために必要な過程です。成長には個人差があるので、周りの友だちと比べて不安になったり、恥ずかしさを感じることもあるでしょう。

不安やストレスは、食欲を低下させたり、睡眠の質を下げる可能性があります。成長ホルモンの分泌も阻害されるので、ストレスは体の健全な成長の大敵です。

ポジティブな言葉をかける

14歳は反抗期に入り、難しい時期と思われがちです。この時期の子どもに干渉しすぎると逆効果です。精一杯自立しようとしているこの時期、過干渉になってしまっては可能性を潰してしまいます。

重要なのは子どもの力を信じて、しっかりと向き合っていくことです。発達心理学の大家であるエリクソンも、「心理社会的発達理論(psychosocial development)」で、人間の発達段階を以下の8つに分けています。

  1. 乳児期(0歳~2歳)
  2. 幼児前期(2歳~4歳)
  3. 幼児期後期(4歳~5歳)
  4. 児童期(5歳~12歳)
  5. 青年期(13歳~19歳)
  6. 初期青年期(20歳~39歳)
  7. 青年期(40歳~64歳)
  8. 成熟期(65歳~)

14歳はアイデンティティ確立のための重要な第5段階に位置づけられています。女の子は親の言葉にとても敏感です。ここでマイナスな言葉を投げかけてしまっては、自己肯定感を無くしてしまいます。

あなたなら大丈夫、君なら出来る、といった信用している言葉はとても大切です。ポジティブな言葉をかけると自己肯定感が培われ、14歳の女の子にとって今後自立していく上でとても大切なのです。

14歳男子の平均身長

14歳男子の平均的な身長分布

14歳男子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。男の子の14歳付近は成長スパートのピークを迎える子と成長期後半に入る子が混じる時期です。それで、平均的な身長の伸びとしては1年間で、平均4.5cm伸びます。

それでも標準的な範囲内での身長差が12㎝を超えて広がってきます。12、3歳頃と比べると身長差が縮まります。

正常に背が伸びていても、「周りより伸びなくておかしいのでは?」と悩む子どもも多いでしょう。平均身長(標準身長)だけでなく、上記の標準的な身長(±SD)に入っているかどうかに着目しましょう。成長期にあることは確かですから、毎日の積み重ねで背は伸びます。

14歳男子の低身長の疑いがある目安

14歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示した

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。上記の表は、14歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示したものです。-2SD以下は、医学的には低身長と考えられています。

しかし、体の発達には個人差があり、周りと比べると発達が遅いように見えても、正常な成長の範囲内である場合もあります。低身長は必ずしも病気ではなく体質的な場合がほとんどです。身長が伸び悩んでいて心配であれば、専門医に相談しましょう。お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、専門医に相談することをお勧めします。

インターネット上で、ある程度情報を得ることもできますが、きちんとした検査は専門医でしかできません。

14歳男子の平均体重

14歳男子の平均的な体重分布

14歳男子の平均的な体重分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。男の子は平均的に10歳頃から成長期が始まり、身長が著しく伸びる時期が13歳ごろまでです。13歳から14歳は、多くの子どもにとって成長期の後半部分と言えるでしょう。

平均的な体重の増加も、11歳から13歳の間は年間7㎏ほどありますが、14歳代の一年間は3㎏ほどに落ち着きます。

標準的な範囲内でも、体格の大きな子と小さな子の差が20㎏を超えることがあります

子どもによっては、体重の増加と身長の伸びるタイミングがずれ、体格の発達がバランス悪いように見えることもあります。標準データを気にし過ぎたり、周りと比べて焦ったりしないようにしましょう

14歳は子どもと大人の間で葛藤する時期

中学生の時期は思春期とも呼ばれます。思春期とは二次性徴が発現してから大人として成熟するまでの時期です。二次性徴に伴い、子どもはまず、身体が大きくなる、声変わりするなど身体の変化に直面します。男性として、女性としての身体を持った 自分を受け入れることが課題となります。

この時期の心身の変化は急激で、子どもたちは自分でコントロールできない内的衝動にとまどってしまいます。子どもたちは、大人になりたい気持ちと不安の間を揺れ動き、将来を見通せないまま、悩みを抱える中学生も多くなっているのは事実です。

こうした内面の不安定さが、身近な親への「反抗」という形で現れることがあります。本人自身、何で反抗するのかはっきりわからないでいることも多く、対処に苦慮します。しかし、自我は、「抵抗」に出会うことで確実に育っていくのです。

男の子は突然一人前になるわけではない

子どもの問題を世界各国で調査しているオーストラリアの心理学者スティーヴ・ビダルフが著した「男の子って、どうしてこうなの?」には次の言葉があります。

「男の子は、ある日突然、一人前の男性になる、というわけではない」

「男の子は、特定の段階をへて成長していかなければならない」

女の子は、生理や出産など目に見えるはっきりとした身体の変化があり、特定の段階を経ていくことができます。しかし、男の子の場合、女の子のようにはっきりとした線引きがありません。

「否応なしに男になる」という身体のつくりにはなっていないのです。ですから、男の子が大人に変わっていくときに、外から特定の段階を意識的に取り入れることが必要だと言われています。「一人前の男」になるためには、以下の重要な3段階があります。

  1. 誕生~6歳:子ども時期
  2. 6歳~14歳:少年時期
  3. 14歳~成人:少年~大人に向かう時期

それぞれの時期に、必要な人がおり、必要なことが違ってきます。その3段階で子どもにとっての最重要人物は、以下となっています。

  1. 誕生~6歳:母親(それに相当する人物)
  2. 6歳~14歳:父親(それに相当する人物)
  3. 14歳~成人:信頼できる親以外の同性の大人

14歳の男の子は、親から離れて、大人の世界に入り、どのように生きていくかを模索していく時期に差し掛かります。親に言えないことを話せたり、親に相談できないことを相談できる同性のよき大人の存在が必要となる時期でもあります。

親は、少年を導いてくれる人物と出会える手助けをすることができます。子どもはやや理屈っぽく、落ち着きがなく不機嫌になりがちですが、新しい自分になろうと模索しているからこそです。

親は、子どもの態度に左右されず、温かく見守りましょう。しかし、この時期の男の子は、危なっかしい時期でもあるので、「もう手に負えない」と放っておかず、できるだけ接点を持つようにしていくことも大切です。

子どもが重要な成長段階にいることを理解して、あたたかく見守りましょう。

15歳女子の平均身長

15歳女子の平均身長

15歳女子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。女の子は男の子よりも成長期が始まるのが早いので、10~11歳で成長期のピークを迎える子も少なくありません。子どもの骨を大人の骨にして身長が伸びるのを止める役割を果たすのは女性ホルモンです。

ですから、初潮を迎える多くの女の子は、男の子よりも一足早く成人身長に達します。女の子は、12歳あたりから3年間で徐々に伸びが減っていき、一般的に約4cm→2cm→1cm程度の伸びとなります。

15歳では1年間で、平均0.4cmの伸びとなります。女子の場合、平均的に15歳前後で骨端線が閉じてしまいます。大切なのは、骨端線が閉じてしまうまでにしっかりと栄養を補給することです。

ラストスパートに備えてしっかりと背が伸びる生活習慣を続けましょう。

15歳女子の低身長の疑いがある目安

15歳女子の-2.0SDにあたる身長

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。表は15歳女子の-2.0SDにあたる身長を示したものです。

体の発達のスピードや時期には個人差があります。ゆっくり伸びる子もいますし、早く身長が伸びて、その後はあまり伸びずにいる子どももいます。最近はインターネットから身長に関する情報を得ることもできます。

しかし、お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、専門家にご相談されることをお勧めします。治療が必要なレベルの低身長に関する検査は専門医でしかできません。

子どもの身長が心配であれば、低身長の専門医に相談しましょう。

15歳女子の平均体重

15歳女子の平均的な体重分布

15歳女子の平均的な体重分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。中学生でほとんどの子が初潮を迎え、体形がどんどん変わる時期でもあります。成長期後半になると、急激に女性らしいふくよかな体になる女の子も少なくありません。

多くの女の子が体重を気にする時期でしょう。1㎏増えただけでも気になる、同じくらいの身長でももっとスリムな子がいるなど、周りと比較することも多くなります。でも、成長期の重要な時期に無理なダイエットは決してしてはいけません。体重の増加と身長の伸びには個人差があり、タイミングがずれることも多いです。

15歳は自己肯定感と劣等感で戸惑う

中学に入ると、女の子は身体が一気に成長していきます。生理がはじまったり、乳房が発達したりと小学生のころと比べると身体の変化が大きく変わっていきます。そして、この時期は何でも自分でできると思って親に反抗するようにもなります。一方で、自分だけがダメな人間なんだという劣等感をもち感情が揺さぶられます。

劣等感などから来るイライラが、親への無視や口ごたえという態度に表れます。挨拶も含めて口数が少なくなるのも、この時期でしょう。この反抗期はただ反発しているのではなく、親から自立するための第一歩です。少しずつ、物事を客観的に観察したり、分析したりできるようになるために必要な過程です。子どもを追い詰めず、寛大な心で受け止めてあげましょう。

成長には個人差があるので、子どもが周りの友だちと比べて不安になったり、恥ずかしさを感じることもあるでしょう。

不安やストレスは、食欲を低下させたり、睡眠の質を下げる可能性があります。成長ホルモンの分泌も阻害されるので、ストレスは体の健全な成長の大敵です。

干渉しすぎず子ども扱いしない

15歳は反抗期に入り、難しい時期と思われがちです。高校受験と反抗期が重なるとさらに大変です。反抗期がひどい子どもには、干渉しすぎないようにしましょう。精一杯自立しようとしているこの時期、過干渉になってしまっては逆効果です。夕飯後や寝る前など、子どもがリラックスしている時に話しかけるのがおすすめです。

気分が落ち着いていると親の話も素直に聞いてくれます。普段話さないようなことも、話してくれるかもしれません。発達心理学の大家であるエリクソンも、「心理社会的発達理論(psychosocial development)」で、人間の発達段階を以下の8つに分けています。

  1. 乳児期(0歳~2歳)
  2. 幼児前期(2歳~4歳)
  3. 幼児期後期(4歳~5歳)
  4. 児童期(5歳~12歳)
  5. 青年期(13歳~19歳)
  6. 初期青年期(20歳~39歳)
  7. 青年期(40歳~64歳)
  8. 成熟期(65歳~)

15歳はアイデンティティ確立のための重要な第5段階に位置づけられています。女の子は親の言葉にとても敏感です。ここでマイナスな言葉を投げかけてしまっては、自己肯定感を無くしてしまいます。

あなたなら大丈夫、君なら出来る、といった信用している言葉はとても大切です。ポジティブな言葉をかけると自己肯定感が培われ、15歳の女の子にとって今後自立していく上でとても大切なのです。

15歳男子の平均身長

15歳男子の平均的な身長分布

15歳男子の平均的な身長分布を表にしました。文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。男の子の15歳付近は成長期後半に入る時期です。それで、平均的な身長の伸びとしては1年間で平均1.4cmと、少し落ち着いてきます。

それでも標準的な範囲内での身長差が12㎝を超えて広がってきます。12、3歳頃と比べると背の高い子と低い子の身長差が縮まります平均身長(標準身長)だけでなく、上記の標準的な身長(±SD)に入っているかどうかに着目しましょう。成長期にあることは確かですから、毎日の積み重ねで背は伸びます。

15歳男子の低身長の疑いがある目安

15歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示した

病院での検査が勧められる程度の「低身長」とは、平均身長を元にした身長標準偏差スコアが「-2.0SD以下」を指します。-2.0SDは統計用語で、同性・同年齢の子どもを100人無作為に集めたときに低い方から2~3番目までに入る子どもです。表は、15歳男子の-2.0SDにあたる身長を月齢別に示したものです。

-2SD以下は、医学的には低身長と考えられています。しかし、体の発達には個人差があり、周りと比べると発達が遅いように見えても、正常な成長の範囲内である場合もあります。低身長は必ずしも病気ではなく体質的な場合がほとんどです。

身長が伸び悩んでいて心配であれば、専門医に相談しましょう。お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、専門医に相談することをお勧めします。インターネット上で、ある程度情報を得ることもできますが、きちんとした検査は専門医でしかできません。

15歳男子の平均体重

15歳男子の平均的な体重分布

15歳男子の平均的な体重分布を表にしました。表は、文部科学省が発表する学校保健統計調査報告書(令和2年度)を基に編集部で作成しています。

男の子は平均的に10歳頃から成長期が始まり、身長が著しく伸びる時期が13歳ごろまでです。15歳は、多くの子どもにとって成長期の後半部分になるでしょう。平均的な体重の増加も、11歳から13歳の間は年間7㎏ほどありますが、15歳代の一年間は3.4㎏ほどに落ち着きます。

標準的な範囲内でも、体格の大きな子と小さな子の差が21㎏を超えることがあります。子どもによっては、体重の増加と身長の伸びるタイミングがずれ、体格の発達がバランス悪いように見えることもあります。標準データを気にし過ぎたり、周りと比べて焦ったりしないようにしましょう

15歳は精神的な「よちよち歩き」

中学生の時期は思春期とも呼ばれます。思春期とは二次性徴が発現してから大人として成熟するまでの時期です。二次性徴に伴い、子どもはまず、身体が大きくなる、声変わりするなど身体の変化に直面します。この時期の心身の変化は急激で、子どもたちは自分でコントロールできない内的衝動にとまどってしまいます。高校受験と反抗期が重なるとさらに大変です。

思春期は、精神的な「よちよち歩き」の時期と言えるでしょう。親からは見ていて不安になるかもしれませんが、本人は立派に歩いているつもりです。子どもは、大人になりたい気持ちと不安の間を揺れ動き、悩みを抱えることもあるでしょう。こうした内面の不安定さが、身近な親への「反抗」という形で現れることがあります。

よちよち歩き同様、失敗もあるでしょう。でも、最終的に必ず一人で上手に「歩ける」ようになります。

男の子は突然一人前になるわけではない

子どもの問題を世界各国で調査しているオーストラリアの心理学者スティーヴ・ビダルフが著した「男の子って、どうしてこうなの?」には次の言葉があります。

「男の子は、ある日突然、一人前の男性になる、というわけではない」

「男の子は、特定の段階をへて成長していかなければならない」

女の子は、生理や出産など目に見えるはっきりとした身体の変化があり、特定の段階を経ていくことができます。しかし、男の子の場合、女の子のようにはっきりとした線引きがありません。「否応なしに男になる」という身体のつくりにはなっていないのです。

ですから、男の子が大人に変わっていくときに、外から特定の段階を意識的に取り入れることが必要だと言われています。「一人前の男」になるためには、以下の重要な3段階があります。

  1. 誕生~6歳:子ども時期
  2. 6歳~14歳:少年時期
  3. 14歳~成人:少年~大人に向かう時期

それぞれの時期に、必要な人物がおり、必要なことが違ってきます。その3段階で最重要必要人物は、以下となっています。

  1. 誕生~6歳:母親(それに相当する人物)
  2. 6歳~14歳:父親(それに相当する人物)
  3. 14歳~成人:信頼できる親以外の同性の大人

15歳の男の子は、親から離れて、大人の世界に入り、どのように生きていくかを模索していく時期に差し掛かります。子どもに何を聞いても「別に……」としか答えてくれないかもしれません。

親に言えないことを話せたり、親に相談できないことを相談できる同性のよき大人の存在が必要となる時期でもあります。親は、少年を導いてくれる人物と出会える手助けをすることができます。

思春期以降は、親の皆さんが知りたいことを根掘り葉掘り聞くのではなく、子どもが話したいことにしっかり耳を傾けて聴く姿勢に転換しましょう。しかし、この時期の男の子は、危なっかしい時期でもあるので、「もう手に負えない」と放っておかず、できるだけ接点を持つようにしていくことも大切です。

子どもが重要な成長段階にいることを理解して、あたたかく見守りましょう。

中学生期は成長スパート

中学生期は成長期の中でも、特に毎日の過ごし方が身長の伸びに大きく影響します。男子は13歳頃から、女子は11歳頃からの3~4年が「成長スパート」と呼ばれています。

急速に身長が伸びるのもこの時期で、個人差はありますが男子は10~12cm、女子は8cmほど1年で伸びるのです。成長スパートは第二次成長期とも呼ばれ、男子はヒゲが生え始め、女子は胸が膨らむといった身体の変化も起こります。体は背を伸ばす準備を着々と進めているのです。しかし、身体の変化に戸惑う子どもも少なくありません。

日々の規則正しい生活の積み重ねでストレスを溜めないことも重要です。成長スパートを過ぎると、一般的に男女共通して18歳頃で身長の伸びは止まります。

身長が伸びる仕組み

身長が伸びるには、骨の細胞組織が集まる「骨端線」と呼ばれる軟骨部分の働きが重要です。骨端線は軟骨部分に脳から分泌される成長ホルモンに働きかけ、新しい骨を作ります。

成長期を過ぎ、骨が大人と同じくらい太く強くなると骨端線はなくなり、身長の伸びも止まります。成長ホルモンの分泌が足りないと十分な身長の伸びが期待できません。したがって、成長期には十分に成長ホルモンを分泌させる生活習慣を毎日送ることが重要です。

中学生期に身長の伸びを最大にする5つの方法

残念ながら1週間で身長が伸びる方法なんてものはありません。毎日の規則正しい生活の積み重ねで、身長はしかるべき時期に大きく伸びるのです。大切なのは、縦方向に伸びようとしている体をサポートして、力を引き出すことです。中学生期に身長を伸ばす生活習慣について詳しく説明します。

質の高い睡眠

毎日の入眠時にどれだけ深く眠れるかが、成長ホルモンの分泌にかかわってきます。成長ホルモンが十分に分泌されるためには、眠りの浅い「レム睡眠」と眠りの深い「ノンレム睡眠」のリズムが深く関わります。

眠りはじめから90分程度のノンレム睡眠の間に成長ホルモンは分泌されます。

以前は22時~2時が、成長ホルモンが分泌される睡眠のゴールデンタイムと言われていました。しかし、成長ホルモン22時~2時の説は現在では医学的に根拠がないことがわかっています。

日本の中学生は睡眠の質や量ともに睡眠不足だと感じている子どもが多いようです。2004年に日本大学が中学生・高校生対象に行った調査によると「自覚的睡眠不足」だと感じている子が男子で38.1%、女子で39.0%もいました。(参照:日本の青少年における自己申告による睡眠問題の疫学的研究

中学生期の睡眠は身長を伸ばすために特に重要です。質の高い睡眠が得られていないと、成長ホルモンの分泌が促進されません。寝る前にスマホやパソコンの光を浴びて、脳を興奮状態にしないよう注意しましょう。

バランスの取れた栄養補給

骨の成長というと、多くの人は「カルシウム」を積極的に摂取しようと考えるかもしれません。しかし、背を伸ばすためには、特定の栄養素だけを摂るのではなく栄養のバランスが重要です。中学生の時期には、骨の成長をサポートする以下の栄養は欠かさないように特に心がけましょう。

栄養素 中学生に役に立つ主な働き
カルシウム 骨を丈夫にする
たんぱく質 骨を伸ばす働きをする
マグネシウム 骨を作る材料
ビタミンB6 骨の強度を高める
ビタミンD カルシウムが骨になる手助けをする
亜鉛 たんぱく質や成長ホルモンを合成する

これらの栄養素を、毎日の食事で摂るのが一番理想的です。毎日摂取するのが難しい場合は、サプリで補給しても構いません。

ただし、サプリはあくまでサポートですので過度に頼らないように注意しましょう。

無理なダイエットをすると背が伸びない

骨が成長するためには、十分なエネルギー、つまりカロリーが必要不可欠です。ですから無理なダイエット、減量は男の子も女の子も避けてください。エネルギー補給におやつは有効です。しかし、以下のようなジャンクフードを毎日摂取するのは控えましょう。

  • ファーストフード
  • スナック
  • 甘い炭酸飲料
  • インスタント食品

定期的な運動で骨を刺激

定期的な全身運動で骨を刺激することは骨の成長に最適です。運動が苦手でも、全身運動ができれば問題ありません。激しい運動は必要なく、広い公園などで身体を大きく伸ばしたり、軽く走ったりするだけでも効果的です。過度な運動や筋トレは身長を伸ばすのに悪影響を及ぼす可能性があります。

中学生は、身長や体重が急成長し、運動能力も上がる時期です。軽めのダンベルを使った筋トレをすることができますが、高重量のウエイトトレーニングは避けてください。

腕立て伏せやプランクなど自分の重さを利用した自重トレーニングを中心に行いましょう。中学生期におすすめの筋トレメニューについて、以下の記事で詳しく説明しています。

ストレッチもおすすめ

全身を使うストレッチも効果的です。背を伸ばしたい中学生におすすめストレッチについては、以下の記事で詳しく説明しています。

お風呂で体温コントロール

お風呂は睡眠の2時間前には済ませておくのが理想です。その理由は、人の体温が1日の中で変化するからです。夜になると体温が下がるのが一般的ですが、これは眠くなる合図でもあります。お風呂の中で身体の深部まで温めておくことで、入浴後に少しずつ体温が下がり、タイミングよく眠りにつけます。

したがって、睡眠の2時間前には入浴を済ませましょう。

身体の深部まで温めるにはシャワーだけでなく、ぬるめの湯船に浸かる方がじっくり温まるためおすすめです。

喫煙・飲酒は絶対ダメ

成長ホルモンは脳の中の脳下垂体から分泌されますが、アルコールやニコチンは脳下垂体の働きを阻害します。喫煙や飲酒はそもそも未成年は法律で禁止されています。未熟な子どもがアルコールやニコチンを摂取すると脳の中枢神経や自律神経を不用に興奮させます。

中学生くらいになると「少しだけお酒を飲んでみようかな」と好奇心を持つこともあるかもしれませんが、親御さんがしっかり阻止することが大切です。ほんの少しの好奇心が依存症の入り口となり、その後の成長に大きな悪影響を及ぼしかねません。

まとめ

中学生は思春期に入り、心身ともに大人に移行する重要な時期です。運動・質の良い睡眠・バランスの良い食事など、成長に大切な生活習慣を整えるために、親のサポートは欠かせません。でも、毎日のメニューを考えるのは大変!手軽にバランスよく栄養を摂取できるサプリを活用するのも良い方法です。

成長期にいる子どもの健全な成長を助けてくれるサプリメントを比較した記事は以下です。

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