ストレッチで背は伸びる?成長痛ケア効果にもおすすめ体操6種解説
「身長が伸びるストレッチ!」のようなタイトルがついたブログやYouTubeをよく見かけませんか?
「子どもの身長を少しでも伸ばしたい」と願うパパ・ママの間で、今ストレッチに注目が集まっています。
成長期の子どもを持つ親としては確かに気になる話題ですね。
成長期のストレッチは背を伸ばす効果があるのでしょうか?
それとも、ストレッチは伸長には効果ゼロなのでしょうか?
この記事では、ストレッチで身長は伸びるのか、また成長期におすすめ体操6選をご紹介します。
成長期の子どもの筋トレについては以下の記事で解説しているので、どうぞご覧ください。
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ストレッチで身長は伸びる?
残念ながら、ストレッチに直接背を伸ばす効果があるわけではありません。
身長が伸びるとは、骨が伸びることです。
ストレッチとは「筋肉」を伸ばすための運動であり、「骨」を伸ばすためのものではありません。
よって、ストレッチだけで身長を伸ばすことは難しいといえます。
成長期におけるストレッチの効果
身長が伸びるとは骨が伸びることですが、骨が伸びる時に周りの筋肉が柔軟でなければ成長痛の原因となります。
ですから、成長期の子どもにやらせたいストレッチがあることは事実です。
日ごろからストレッチで筋肉をほぐしておくなら、成長痛を緩和したり、ケガをしにくい体を作れます。
骨の成長に直接効果があるわけではありませんが、ストレッチは成長期の子どもに大切です。
骨に刺激を与える
骨の成長には、骨に刺激を与えることがいいとされています。
刺激と言っても難しく考える必要はなく、以下の基本動作で十分な負荷を与えることができます。
- 歩く
- 走る
- ジャンプする
外で遊ぶ機会を増やすだけでも骨へのいい刺激を与えることができます。
ストレッチでも良い結果を得られるでしょう。
姿勢が悪いと背が伸びない?
子どもの「姿勢」と「身長」には、少なからず関係があります。
ストレッチで姿勢を正すなら、以下の悪影響を阻止することが期待でます。
- 食欲不振
- 筋肉の成長をさまたげる
姿勢が悪く猫背だと、身長が伸びにくくなるという話はよく耳にします。
自分の子どもの姿勢が悪いと心配になりますね。
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
悪い姿勢で食欲不振
姿勢が悪いと食欲不振におちいる可能性が高くなると言われています。
よくない姿勢の代表格が「猫背」です。
猫背になると、首の前にある筋肉が縮こまり緊張している状態が続きます。
その影響で、物をかむ力や飲み込む力は低下すると、食べたものがきちんと消化されないまま胃へと運ばれます。
胃の負担が続くことで、食欲不振につながるのです。
また、猫背が内臓を圧迫し、胃や腸が正常に働かなくなる可能性もあります。
育ち盛りにある子どもが身長を伸ばすには、十分な栄養を摂取することが大切です。
どんなにメニューを工夫しても、子どもがしっかり食べてくれないと意味がありません。
そのため、猫背は子どもの成長にマイナスとなるのは明らかです。
良い姿勢をキープすることは、子どもが正常に成長するために重要な要素となります。
猫背は筋肉の成長をさまたげる
猫背だと、筋肉の成長をさまたげる可能性があります。
悪い姿勢で生活をしていると、体のあらゆる筋肉に無理な負担をかけることになりかねません。
骨が成長しようとする時に筋肉の成長も併せてついてこないと、十分な成長を期待できないでしょう。
猫背による筋肉の不調が、身長の伸びを妨げる可能性は十分にあります。
子どもの猫背は早めに矯正し、正しい姿勢を身につけさせることは大切です。
背を伸ばしたい高校生・中学生おすすめストレッチ6選
背を伸ばしたい高校生や中学生におすすめのストレッチ方法は以下です。
- 縦方向を意識する背伸び
- 身体の後ろ側の筋肉を刺激する長座体前屈
- 背骨周りの血行を改善する背骨ストレッチ
- 背骨の緊張をリリースするひざ抱えストレッチ
- 成長痛予防に効果的な大腿四頭筋ストレッチ
- 成長痛予防に効果的な太もも裏ストレッチ
上記を一連のセットで毎日行うと効果的でしょう。
それぞれのストレッチについて説明します。
縦方向を意識する背伸び
まずは、他のストレッチの効果を最大限に引き出すために背伸びをしましょう。
背伸びをすることで、背中だけでなく体全体の筋肉を伸ばすことができます。
縦方向を意識するとより効果的です。
- 足を肩幅より少し狭めに開いて立つ
- 手を組んで前に伸ばし手のひらを外側に向ける
- 伸ばした腕を真上に上げていく
- 手の甲を見ながら顔も徐々に上へ
- 手が真上にきたらあごを引いて正面を向く
- 腕を耳の横にあて上へとしっかり伸ばす(かかとは地面を押すイメージ)
- ゆっくりと息を吐きながら背伸びをして15秒キープ
- 腕をゆっくりおろし真っすぐに立つ
背伸びはどこでも気軽にできるストレッチです。
以下のようなタイミングで背伸びをする習慣を身につけるとよいでしょう。
- 朝起きた時
- 授業の合間
- 部活の前後
- 宿題の後
身体の後ろ側の筋肉を刺激する長座体前屈
長座体前屈とは、座った姿勢で体を前に倒すストレッチのことです。
足全体と腰の筋肉をほぐす働きがあります。
成長痛の代表ともいえるオスグッドの予防効果も期待できます。
以下のステップで行ってください。
- 足を前に投げ出して床に座る(左右均等に体重がかかっていることを確認)
- 腰から上を折るように体を前に倒す
- 胸を太ももに寄せるように息を吐きながら少しずつ体を倒していく
- 無理なく届くところまで体を倒しキープ
- ゆっくりと体を起こす
身体を前に倒すときには、以下のポイントに気をつけてください。
- 足の指先を天井に向ける
- お腹を引っ込める
- 背中はまっすぐにしたまま
通常は両脚を投げ出して長座前屈しますが、体が硬いうちは片脚ずつストレッチすることをおすすめします。
その方が、両脚それぞれに必要な負荷をかけて効率よくストレッチできます。
背骨周りの血行を改善する背骨ストレッチ
背骨や肩甲骨周辺の筋肉を柔軟にするストレッチです。
背骨周りの血行を改善する効果があります。
背中の筋肉をリラックスさせることができるので、机に向かう時間の多い中高生におすすめです。
また、腹筋や背筋の内側にあるインナーマッスルを鍛えることもできます。
以下のステップで行ってください。
- 肩・手・お尻・ひざが一直線になるように四つばいになる(手と足は腰幅に開く)
- 顔は下に向け息を吸いながら胸の背骨をゆっくり丸める(背中で天井を押し上げるイメージ)
- 顔を正面に向け息を吐きながら背骨をゆっくり反らせる。
- 1-3の動きを10回繰り返す
背骨の緊張をリリースするひざ抱えストレッチ
背骨の緊張をリリースしながら、お尻周りの筋肉を伸ばすストレッチです。
お尻の筋肉は上半身と下半身をつないでいる大切な筋肉です。
正しい姿勢をキープするために必要なストレッチといえます。
- 仰向けになる。
- 脚をたたみひざを抱える。
- おしりを浮かすよう意識し、息をとめずに30秒キープする
深い睡眠にも効果的なストレッチです。
睡眠の質を高めることで、子どもの成長を促進します。
成長痛予防に効果的な大腿四頭筋ストレッチ
大腿四頭筋とは、主にひざ関節の伸展機能をつかさどる4つの筋群で太もも前面に位置します。
特に、運動前後に必要なストレッチになります。
オスグッドなど、ひざ周りの成長痛予防に効果的なストレッチです。
- ひざをついた状態から右手で右足首を持ちゆっくりと後ろに引く。
- 太ももの前が伸びているのを意識しながらじっくり伸ばす
- 反対側も同様にストレッチする
寝た状態で片脚ずつ曲げる方法でも、同じような効果を期待できます。
成長痛はいつ生じるか分かりません。
早めにひざ周りの筋肉をほぐしておきましょう。
成長痛予防に効果的な太もも裏ストレッチ
大腿四頭筋ストレッチと同様、成長痛予防に効果的なストレッチです。
太ももの裏を伸ばすことで、腰やひざの負担を軽減できます。
以下のステップで行ってください。
- 仰向けになり両脚をのばす。
- 両手で右ふくらはぎをもち、右脚を頭側に深く引く。
- 腰が持ち上がらないように意識し、太ももの裏をのばす。
- ゆっくり脚をおろす。
- 左脚も同様にストレッチする。
なかなかのばせない人は、下ろしている脚のひざを曲げてチャレンジしましょう。
身長を伸ばす方法は?
子どもの身長を伸ばすために重要なのは、睡眠・運動・栄養です。
ストレッチは、この3つの要素にも良い影響をおよぼします。
それぞれ、子どもの成長とどう関わっているのか見てみましょう。
睡眠
十分な睡眠は子どもの成長に大きな影響を与えます。
骨を伸ばす成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるからです。
特に、眠ってから約1〜2時間後、深いノンレム睡眠中が分泌のピークだと言われています。
ストレッチの多くはリラックス効果があるので、深い睡眠を期待できます。
睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌量が減る可能性があります。
以下の5点を意識し、しっかりと睡眠をとれる環境づくりを心がけましょう。
- 早起きの習慣を身に着ける
- 日中は太陽の光を浴びる
- 食事は寝る3時間前までに済ませる
- お風呂は就寝1~2時間前
- ベッドに入ったらスマホは見ない
快眠のためにも、お子さんとストレッチする習慣を取り入れるのはいかがでしょうか。
運動
適度な運動は子どもの成長を促進します。
ストレッチで柔らかい体をキープして、常に運動できる身体を作りましょう。
運動により、以下の効果を期待できます。
- 成長ホルモンの分泌アップ
- 栄養の吸収が上がる
- 睡眠の質が向上
特に全身を使った運動が効果的です。
放課後に家の中ばかりで過ごしているなら、外で遊べるようにサポートしましょう。
体をたくさん動かすためには柔軟な筋肉が必要です。
ストレッチで柔らかい体をキープすることができれば、ケガや成長痛を避けながら運動を楽しむことができるでしょう。
栄養
子どもの体を大きくしたいなら、栄養をしっかりと摂取させることが大切です。
摂取した栄養を効率よく吸収するために、ストレッチで血行をよくして、内臓の働きを活発にしましょう。
背が伸びる=カルシウムをイメージする人は多いですが、牛乳ばかり飲ませたとしても背が伸びるわけではありません。
カルシウムだけでなく、以下の栄養素をバランスよく補う必要があります。
- カルシウム
- たんぱく質
- ビタミンC、ビタミンD、ビタミンK
- マグネシウム
- アミノ酸
- 亜鉛
亜鉛が成長期の子どもの身体に与える影響については、以下の記事で詳しく説明しています。
日ごろの食事だけで十分に摂取することが難しければ、サプリを活用するのも一つの手です。
たくさんある国内の成長サプリを完全網羅した比較一覧はこちらをご覧ください。
摂取した栄養を効率よく吸収するためにも、血行をよくするストレッチは効果的といえます。
ストレッチによって姿勢を正し、内臓の働きを正常に保つことも大切です。
まとめ
身長を伸ばすために、ストレッチが直接的な影響をあたえるわけではありません。
それでも、子どもがストレッチの習慣を身につけるなら、不必要なケガを避けながら健やかな成長を遂げることができるでしょう。
子どもの成長に大切なのは、やはり日頃からの睡眠と運動と栄養です。
なかでも、毎日の食事で必要な栄養素を摂取させることは大きな課題となります。
そこで、最近では栄養補助のためにサプリメントを取り入れている家庭も多いです。
特に忙しい親にとっては強い味方といえます。
子どもの成長を最大限に引き出すために、親としてできることを行っていきましょう。