足のサイズが大きいと身長が伸びる?気になる関連性を論文から解説
昔から足の大きい子どもは身長が伸びると言われます。だから、自分の子どもの足が小さいから身長は伸びないのではないかと心配している親が多いです。
でもそれは、事実なのでしょうか。
足のサイズだけではなく、様々なことに気を付けて生活させたらどんどん身長は伸びていきます。
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足の大きい子は身長が伸びる?
結論から言うと、足が大きいから身長が伸びるとは限りません。「背の高い子は足が大きい」は統計的に真実です。
しかし、今は背が低くても「足のサイズが大きいので将来は高身長になる」という説に科学的な根拠はありません。身長というのは、足のサイズで決まるのではなく成長ホルモンがポイントになってきます。
足が大きいから身長が伸びるのではありません。
例えば、足のサイズが26.5㎝で身長が180㎝の人もいますが、足のサイズが同じで身長が165㎝の人もいます。そのため、足のサイズと身長に相関関係はありますが因果関係はありません。
他にも、ジャンプ運動をすると背が伸びるなどの噂もネット記事で書かれることがありますがこちらも根拠はありません。
日本人の足の平均サイズ
日本人の足の平均サイズと身長は、下記のようになります。
性別 | 平均身長 | 足の平均サイズ |
---|---|---|
男子 | 172㎝ | 25.5㎝ |
女子 | 158㎝ | 23.5㎝ |
身長ごとの平均足サイズは以下のようになります
- 男子
身長 | 足の平均サイズ |
---|---|
160cm | 23.5cm |
165cm | 24.5cm |
170cm | 25.5cm |
175cm | 25.5cm |
180cm | 26.5cm |
185cm | 27.0cm |
- 女子
身長 | 足の平均サイズ |
---|---|
150cm | 22.0cm |
155cm | 22.5cm |
160cm | 23.5cm |
165cm | 24.0cm |
170cm | 25.0cm |
175cm | 25.5cm |
基本的には成人では身長が高い人ほど、足のサイズも大きくなることがわかります。しかし、成長期にある子どもの成長のスピードは人によってばらつきがあります。
足がぐんぐん大きくなり、身長が伸びていくのではないのです。身長が伸びているから足も自然と大きくなっていくのです。
子どもの足の大きさと成人身長に関する論文
「足が大きいからゆくゆくは身長が伸びると」いう「言い伝え」について、本当なのか調べた論文があります。この論文は、筑波大学の高井省三が2000年に発表したものです。
研究概要
対象者は、1964年~1977年に生まれた6歳から18歳までの男子356人、女子392人を対象に行いました。対象者の約80%は8回以上の計測資料があります。
調査方法
手と足を人体計測法に基づいて計測をしました。
結果
大きな手足を、身長に対する比例関係という切り口から解析してみたところ男女ともに各年齢群でのすべての相関係数は5%水準で優位ではなかった。
すなわち、身長現量値に対する比手長、比足長は成人身長と無関係であるから、身長は低いが手足の大きな子供は成人身長が大きくなるとは言えないことが明らかになった
(背が低いのに)手足が大きいからといって身長が伸びるわけではないことがわかったのです。足が大きくても身長が大きくなるとは限らないし、手足が小さいから身長が大きくならないとは限らないのです。
身長のためにサイズより重要な足の異常
成長期の子どもにとって、足のサイズよりも気にしなければならないことがあります。それは、足に出る異常です。
外反母趾になっている
外反母趾は、足の親指が小指の方向に曲がってしまい骨が変形してしまい関節が固まってしまう異常です。原因は足の形やサイズに合わない靴を履き続けていることです。
外反母趾は、ひどくなると足の裏にタコができたり靴を履いて歩くことが困難になります。デザインだけで選ばずに、しっかりと足に合う靴を履くことが重要です。
合う靴がわからない場合は、靴屋の店員さんに聞くと合う靴を教えてもらいましょう。思春期になると、多くの女の子はおしゃれなハイヒールを履きたくなるものです。
開張足になっている
開張足というのは、足のアーチが無くなってしまうことです。原因は、外反母趾と同じく、足のサイズや形に合わない靴を履いていることです。
合っていない靴を履き続けたり、運動をしていないと、足の裏の筋肉が使われません。そのため足裏の筋力が低下し、足裏のアーチが無くなってしまうのです。
上記のような症状が出てしまうと、伸びるはずの身長が伸びなくなってしまう可能性があるのです。足が痛くて運動ができなくなってしまうのです。
予防法としては運動が大事になってきます。運動をすれば、足の指もたくさん動かしますし足の裏の筋肉もたくさん使います。
身長が伸びる仕組みとは
身長は、成長ホルモの分泌が重要になってきます。成長ホルモンは、身体の成長を促してくれるもので骨や筋肉の強化、疲労回復、身体組織の修復、再生などを行います。
しっかりと成長ホルモンの分泌を促進させるためには、運動、栄養、睡眠が重要になってきます。
運動
しっかりと運動をすることで、骨や筋肉に刺激を与えることができます。骨や筋肉への刺激で筋繊維や関節が損傷や疲労を起こします。
走ったり、縄跳びなどを行うことが大事になってきます。しかし、無理に運動をやらせてはいけません。子どものストレスになってしまい逆効果になります。
栄養
身長を大きくするのはバランスの良い食事が重要になってきます。
外せないのが以下の五大栄養素です。
- 炭水化物
- たんぱく質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
上記を意識した食事をとれるようにしましょう。また、身長にはカルシウムやアルギニンも重要になってきます。
上記の栄養素を食事だけで補うのが難しい時もあるでしょう。
睡眠
睡眠は、成長ホルモンを分泌させるのにとても大事になってきます。寝ているときに成長ホルモンは分泌されるので、子どもであれば最低でも8時間以上寝ることが大切です。
子どものために成長サプリを活用
身長を伸ばすためには足のサイズが重要なのではなく、足の異常に気付くことや運動、栄養、睡眠が重要になってきます。