身長を伸ばす食べ物はある？ネットで噂のあの食材を斬る
成長期の子供には大きく育って欲しいと思っている親がほとんどでしょう。
ネットでは、「ブロッコリーで背が伸びる」「マシュマロを食べれば身長が伸びる」など様々な情報が真実味ある根拠とともに示されています。
子どもが大きく健康的に育つために、食生活で本当に気をつけるべきポイントをご存知でしょうか。
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身長を伸ばす！と言われる食べ物ホントなの？
昔から子どもの成長に欠かせないとされてきた食材、そして最近ネット上で背を伸ばしてくれる！とまことしやかに宣伝されている食材がたくさんあります。
「背を伸ばす」とされている以下の食材について、栄養学的な観点から説明します。
- 牛乳
- マシュマロ
- ブロッコリー
- アルギニン
- 納豆
- 小魚
牛乳
身長を伸ばすとされる食べ物の中で真っ先に牛乳が思い浮かぶ親もいらっしゃるのではないでしょうか。
牛乳はカルシウム・たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・ビタミンをバランスよく含んでいます。
カルシウムやたんぱく質は、筋肉や骨、ホルモンを構成するのに役立つ、いわば「身体を作るための材料」です。
ですから、たんぱく質が不足しがちな成長期の子どもは、意識的にたんぱく質を摂取する必要があります。
ネット上では「高カロリーの牛乳は子供に飲ませない方がよい」「牛乳は子牛が飲むものなので人間が飲むと毒」というような牛乳を否定する意見も見られます。
牛乳以外にカルシウムを効率よく摂取できる食材についてはこちらの記事で分かりやすく解説しています。
それでも、牛乳が子どもに必要な栄養素が含まれている飲み物であることは間違いありません。
なぜ牛乳で背が伸びると言われ始めたのか、また逆になぜネット上でたたかれ始めたのか説明した記事は以下です。
マシュマロ
マシュマロが身長を伸ばすという噂がありますが、この噂は怪しいと言わざるを得ません。
噂が出た原因は、マシュマロの主な材料であるゼラチンが、腱・軟骨の成分であるコラーゲンからできているからでしょう。
また、マシュマロにはカルシウムやたんぱく質、マグネシウムやビタミンDなどが含まれています。
甘いおやつにしては意外な栄養素バランスと感じて、「背を伸ばせる！」と過大評価されてしまったのかもしれません。
しかし、1食分（約5個）20gで摂れるたんぱく質はわずか0.4g程度です。
マシュマロのみで、上記で挙げた栄養素を十分に補うことは難しいでしょう。
しかし、マシュマロのカロリーは100グラムあたり330キロカロリーとそれほど高くありません。
ブロッコリー
ブロッコリーはビタミンCが豊富で、ビタミンCは身体を形成すると言われるコラーゲンを作るのに必要不可欠です。
このように、骨の合成をサポートする栄養素がブロッコリーにはたくさん含まれています。
成長を促進する栄養素の一種である亜鉛と合わせて摂取すると良いです。
また、亜鉛はたんぱく質の合成やホルモンバランスの調整をしてくれます。
亜鉛は体内で、生成できない栄養素なので、ぜひブロッコリーと合わせて亜鉛を摂取することをおすすめします。
もちろん、ブロッコリーだけで背が伸びるとは言えませんが、縁の下の力持ちとして子どもの成長をサポートしてくれます。
ブロッコリーは料理もしやすいのでおすすめ
季節に左右されることなく、子どもの弁当に一品ブロッコリーを使った料理を足してみてはどうでしょうか。
1年中購入できる上に、カロリーも非常に低いのがブロッコリーの魅力です。
ブロッコリー自体の栄養素も豊富であり、調理法で茹でる、蒸すといった一手間で栄養素が倍増します。
このように、ブロッコリーは亜鉛の吸収率をサポートするだけでなく、使い勝手の良い料理として子どもの成長をサポートする貴重な食材と言えるでしょう。
アルギニン
成長サプリの人気成分アルギニンは確かに高機能な栄養素ですが、これさえ摂取しさえすれば身長が伸びるものではありません。
アルギニンは肉、大豆、マグロなどに含まれている栄養素で、アミノ酸の1種です。
成長ホルモンの合成を促進させると言われています。
20種類あるアミノ酸のなかで、アルギニンは病気への抵抗力を高めたり、身体の傷を早く治す効果があります。
そのほか脂肪の代謝を促進し、筋肉を増強させる効果もあるので、成長期の子供だけでなく、大人も摂り入れたい栄養素です。
日本国内では、日本小児内分泌学会がアルギニン入りのサプリメントについて以下のような見解を発表しています。
アルギニンはたしかに成長ホルモン分泌刺激試験の薬として用いられています。
しかし、分泌刺激試験で用いる場合は、体重1kgあたり 0.5gという量を30分間で直接血管内に点滴で投与します。
一方、現在サプリメントとして販売されているアルギニン製剤は、多くの場合に200mg～2ｇの錠剤で、内服薬です。
その全部が吸収されて血中に移行したとしても分泌刺激試験の10分の1ぐらいの量となり、全部がそのまま吸収されないことや代謝などを考えると、血中のアルギニン濃度はわずかな上昇に留まるのではないかと考えられます。
従って、サプリメントの服用で成長ホルモンの分泌が促進するとは考えられません。
「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解（2013年3月29日公表）｜日本小児内分泌学会
つまり、アルギニン入りのサプリメントの服用だけで成長ホルモンの分泌が促進する可能性は低いということです。
アルギニン「だけ」でお子さん用の成長サプリを選ぶ危険性については以下の記事で詳しく説明しています。
納豆
納豆は、前述した栄養素のたんぱく質や亜鉛など骨の合成に役立つ種類がたくさん含まれています。
大豆類には、たんぱく質がどれも豊富で、成長ホルモンの促進にも効果的だと言われています。
もちろん、納豆だけで背が伸びるわけはありませんが、バランスの取れた食生活の助けになるでしょう。
小魚
カルシウム、ビタミン、たんぱく質に加えて、DHAが豊富に含まれています。
これらの栄養素は、いずれも身長を伸ばすのに欠かせない栄養素です。
ビタミンの中でも、ビタミンD、ビタミンKが含まれています。
いずれもカルシウムの吸収をサポートする栄養素であり、骨を強くすると言われています。
もちろん、小魚だけで背が伸びるわけはありませんが、バランスの取れた食生活の助けになるでしょう。
子どもの成長に欠かせない栄養素とは？
子どもの体作りに欠かせない以下の栄養素について説明します。
- 亜鉛
- ビタミンC
- ビタミンD
亜鉛
亜鉛は免疫力や風邪の予防につながると言われており、子どもの身長を伸ばすだけでなく毎日の健康にとっても重要です。
たんぱく質やDNA、さらには細胞内の遺伝物質などさまざまな物質や栄養素を生成するために使用されています。
しかし、亜鉛の過剰摂取には注意が必要です。
1日の摂取量をあらかじめ決めることで、迷うことなく毎日の食事に取り入れることができます。
ビタミンC
ビタミンCはアセロラやレモン、ピーマンなどに豊富に含まれています。
ビタミンCの摂取によって亜鉛の吸収率も大きく向上するため、積極的に摂取していきたいですね。
ビタミンCには、腱や軟骨の主成分であるコラーゲンを合成させる働きもあります。
ビタミンD
ビタミンDは、小魚以外にもさんまやブリ、鮭といった魚にも含まれます。
ビタミンDはカルシウムの吸収率を向上させる働きを持ちます。
食べ物から摂取する以外にも、日光を浴びることでビタミンDを身体から作り出すことができます。
栄養補給に不安な方はサプリの活用を
結論から言うと、成長サプリが子供の身長を必ず伸ばす保証はありません。
しかし、サプリメントのメリットとして、不足した栄養素を手軽に補給できる点があります。
また、牛乳や納豆が嫌いな成長期の子どもにとっては、手軽に不足した栄養素を摂取できるサプリメントの存在は貴重です。
もちろん、サプリメントだけに頼ることは、栄養学的にもよくありません。
用法、用量を守ることで、子どもの健やかな成長に繋がります。
しかし、成長サプリを適度に使用することで、育ち盛りの子どもの身長に大きく貢献することでしょう。
成長サプリは本当に背が伸びる効果があるのか？をこちらの記事で詳しく説明しています。
子どもの成長には生活全体のバランスと栄養補給
成長期の子どもを持つ親としては、身長が伸びると言われている栄養素の過剰摂取により身長が伸びたとしても、不健康な子どもに育つことは嫌でしょう。
そこで、王道と言われる生活全体のバランスを支える3つの要素は以下になります。
- 食事
- 運動
- 睡眠
そのため、いずれの要素もちょうど良いバランスを取る必要があるでしょう。
身体が成長途上にあるお子さんの成長ホルモン分泌を助ける筋トレについて、以下の記事で説明しています。
まとめ：身長を伸ばす方法
身長を伸ばすには、背が伸びる食べ物を定期的に摂取することが重要です。
しかし、同じ食べ物ばかり子どもに食べさせることは必ず避けてください。
栄養過多に陥ってしまい、むしろ健康を害する恐れがあります。
食材の種類が多すぎて、1つ1つの食材を買いに行くのが面倒です。
また、同じ食材ばかり料理するのも、なかなか長続きしないでしょう。
栄養補給の手間がかからない上に、子どもが嫌いな食材を料理する必要がありません。
サプリメントを定期的に摂取することで、お子さんの毎日の健康管理や身長の伸びを実感できている家庭が増えています。
子どもの身長でお悩みの方は、ぜひ成長サプリを取り入れてみてはいかがでしょうか。
国内で入手可能な成長サプリメントを特徴がわかりやすく比較した記事はこちらです。
