オルニチンとは?成長期に果たす4つの役割徹底解説:身長伸ばす効果ある?

成長期にオルニチンが果たす役割:身長伸ばすのに役立つ?
オルニチンって何?
成長期の子どもにオルニチンを積極的に摂取させる必要あるの?

オルニチンは体の中でどのような働きをしているのでしょうか。

我が社の製品を使っている親御さんの多くも、「しじみに多く含まれる栄養素」といったイメージしかないようです。

しかし、オルニチンには人間の身体にとって、特に成長期の子どもにとって多くのうれしい効果をもたらしていることが分かりました。

成長期の子どもがオルニチンを摂取することについて、以下の内容を具体的に紹介します。

    • オルニチンとはどんな栄養成分なのか
    • オルニチンを豊富に含む食材5つ
    • オルニチンの効果を研究した論文

この記事を読み終える頃には、オルニチンについての知識が深まり、成長期の子どもの健やかな身体作りに役立てられるようになります。

子どもが飲んでいるサプリに入っている栄養素、ニュースでよく聞くあの栄養成分の効果、特徴がまとめてわかる記事はこちらです。
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オルニチンとは?

オルニチンとは、人間の体内に備わっているアミノ酸の1種です。

ホルモン物質の成長に関与しているため、大人に限らず、成長期の子どもにとっても欠かせない栄養素となっています。
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一般的なアミノ酸は、たんぱく質の中に存在します。

しかし、オルニチンはたんぱく質から独立した状態で存在する特殊な構造をしている「遊離アミノ酸」に分類されます。

オルニチンは、血液に溶け込んで人間の体内を循環します。

「2日酔いにはしじみの味噌汁を摂ると良い」と耳にするように、オルニチンは主に肝臓で重要な役割を担っています。

オルニチンと成長ホルモンの関係

オルニチンは、「成長ホルモン」と「オルニチンサイクル」の機能に深く関わっています。

オルニチンを摂取することで、睡眠中の成長ホルモン分泌が増加する効果が示唆されています。

そして、成長ホルモンが働くのが肝臓です。

2011年の日本小児内分泌学会においても、以下のような発表が記載されております。

成長ホルモンは、肝臓に働いてIGF-I(インスリン様成長因子-Ⅰ、別名ソマトメジンC)と呼ばれる成長因子を作らせて血液中に放出させます。

つまり、オルニチンによって増加した成長ホルモンは、肝臓に運ばれることで成長因子を体内に巡らせる働きをしています。

そして、肝臓で主役となって働いているのもオルニチンです。

オルニチンと肝臓と成長ホルモンは、人間の身体を作り出すうえで密接な関係があるのです。
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肝臓でのオルニチンサイクルとは?

肝臓でのオルニチンサイクル

オルニチンサイクルは肝臓機能の1つで、尿素回路とも呼ばれます。

体にとって有害なアンモニアを解毒して尿素に変換する回路です。

肝臓に取り込まれたアンモニアは、オルニチンがトリガーとなって発動する複雑なプロセスによって最終的に尿素とオルニチンに分解されます。

尿素は体外に排出され、オルニチンは再び肝臓でオルニチンサイクルの初めに戻って働くのです。

この一連の流れを「オルニチンサイクル」と呼びます。

オルニチンサイクルは、体の全活動の基となるエネルギーATPの生産や、グルコース(ブドウ糖)の生成を円滑に行うためにも欠かせません。
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オルニチン・アルギニン・シトルリンの関係

オルニチンは、同じアミノ酸である「アルギニン」「シトルリン」の効果を高める役割があります。

アルギニンとオルニチンを同時に摂取することで、以下の効果が確認されています。

  • 成長ホルモンの分泌促進
  • 筋肉の増加と強化
  • 除脂肪体重の増加

シトルリンは肝臓のオルニチンサイクルの成分であり、「血行の改善」や「抗酸化作用」「疲労回復」などの効果があります。

また、アルギニンとシトルリンを同時に摂取することで、血液中のアルギニン濃度が上昇し、運動パフォーマンスを向上させる効果が期待できます。

オルニチン・アルギニン・アルギニンは、お互いの働きを促進する相乗効果でつながっているのです。
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また、オルニチンサイクルのプロセスにおいても、アンモニアがオルニチンによってシトルリンに変換された後、アルギニンに変化し、最終的に尿素に分解されます。

オルニチンの効果は?

オルニチンの効果としては以下の4つが挙げられます。

  1. 成長ホルモンの分泌を促進
  2. 睡眠と目覚めの改善
  3. 疲労改善
  4. 肝機能の改善

オルニチンの摂取は、成長期の子どもにとって「背が伸びやすくするための下地」としてさまざまな効果が期待できます。

ここから順番に、詳しく解説します。

成長ホルモンの分泌を促進

オルニチンは、成長ホルモンの分泌の促進であり、特に睡眠中の成長ホルモン濃度が高まる効果が期待されています。

成長ホルモンは、たんぱく質の合成を促進する効果があり、筋肉の発達に欠かせない特徴があります。

また、脂質・ミネラルの代謝を促進する働きもして、脂肪燃焼や骨の形成を促す効果が期待されています。

しかし成長ホルモンの分泌量は、10代後半を境に減少する特徴があります。
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日々の食事から積極的に摂取することが大切になるといえるでしょう。
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睡眠と目覚めの改善

オルニチンは、睡眠と目覚めの質を改善する効果が報告されています。

ストレスホルモンの分泌が抑制され、良質な睡眠に繋げる効果が期待されています。

睡眠が取れないことで、ストレスが溜まりやすくなる傾向があります。

ストレスが強いことで眠れないといった症状にも繋がっています。

つまり、睡眠とストレスには密接な関係があるといえます。

加えて、成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。
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成長期の子どもにとってしっかり睡眠を取ることは身長を伸ばすのに欠かせません。
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疲労改善

オルニチンは、身体の疲れを取り除く効果があります。

筋肉の疲労だけでなく、臓器の使い過ぎによる疲労も含まれます。

子どもの消化器はまだ成長途上です。

ですから、摂取した食材が正常に消化されないと胃もたれや食欲不振といった不調を引き起こします。

身体が疲れやすい、気だるさを感じやすい子どもはオルニチン摂取を意識してみましょう。
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肝機能の改善

オルニチンの効果として、肝機能の改善が挙げられます。

肝臓でのオルニチンサイクルとは?」で説明したように、オルニチンは有害なアンモニアを効率よく分解するために肝臓で働きます。

アンモニアは老廃物の1種です。

食事で摂り入れた肉や魚などのたんぱく質から、体内でエネルギーを取り出す際に大量に発生します。

アンモニアが体内で多く発生することで、全身に疲労を生じやすくなるのです。

このアンモニアを分解する臓器が肝臓です。

肝臓でのオルニチンサイクルによって、アンモニアは無害な「尿素」に分解されます。

オルニチンを摂取することで、アンモニアがスムーズに分解され、身体にかかる負担も軽減されます。

多くの主要な臓器とつながる肝臓に毒素を溜めないためにも、オルニチンの摂取が大切です。

体を大きくするためにお肉をよく食べる子どもが内臓に老廃物を溜めないためにも、オルニチンは効果的でしょう。
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オルニチンが豊富な食材は?

オルニチンを豊富に含んだ食材として、以下の5種類が挙げられます。

食材

オルニチン含有量(100gあたり)

100g摂取するための目安

しじみ

10.7〜15.3mg

35個

ヒラメ

0.6〜4.2mg

1切れ

キハダマグロ

1.9〜7.1mg

刺身7〜10切れ

チーズ

0.8〜8.5mg

スライスチーズ5枚

えのき

14.0mg

約1.2袋

上記の表から、オルニチンを最も多く含む食材は「しじみ」であることがいえます。

しかし、これらの食材を毎日の食事から摂取することは現実的ではありません。

しじみの砂抜きやヒラメ、キハダマグロを捌いて調理することを考えると、手間も費用かかってしまいます。

手軽に栄養を摂取するためにも、サプリメントを活用することをおすすめします。

栄養素は、バランス良く摂取することが大切ですが、全てを食材から摂取することは困難です。

特に成長期の子どもにとっては、これらの食材を中心とした食事はカロリー過多を招く可能性があるでしょう。

食材で補えない栄養素はサプリメントを活用して、効率よく摂取してみてください。

安全性・副作用は?

厚生労働省が定めた基準によると、オルニチンの安全性が示唆されています。

しかし、過剰な摂取や誤ったタイミングの摂取は、身体への負担を発症することに繋がり、逆に悪影響を与える危険があります。

「健康のために、とにかくたくさん摂ろう!」と考える必要はありません。

サプリメントからの摂取であれば定められた摂取量を守りましょう。

あくまでも日頃の食事を中心とした栄養摂取が大切です。
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サプリメントに頼りすぎない食生活を心掛けましょう。
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オルニチンの効果についての研究論文

ここからは、オルニチンの効果についての研究論文を以下の通り3つ紹介します。

  1. オルニチン摂取後に成長ホルモン分泌上昇
  2. オルニチンで睡眠の質向上
  3. オルニチンで疲労軽減

それぞれの論文を紹介します。

オルニチン摂取後に成長ホルモン分泌上昇

2006年にアメリカヒューストン大学で発表された論文では、男女ボディビルダー12人がオルニチンを摂取した後に成長ホルモンの値を測定しました。

以下のように、オルニチン摂取後に成長ホルモンの分泌量が上昇することが報告されています。

血清成長ホルモンの平均値はオルニチン摂取により上昇する傾向があったが、170mg-kg-1の投与量では投与後90分で初めて有意に上昇した(p<0.05)。
この結果は、オルニチンの経口摂取は吸収され、全身血中濃度は摂取量の直接的な関数として上昇することを示している。

引用:Ornithine ingestion and growth hormone release in bodybuilders ボディビルダーにおけるオルニチンの摂取と成長ホルモンの分泌量 

訳文:編集部

オルニチンで睡眠の質向上

2014年にキリンビール株式会社がNutrition Journalに発表した論文では、オルニチンと睡眠の質に関する無作為化比較試験が行われました。

オルニチンを摂取した人と、プラセボ(偽薬)を摂取した人でストレスと睡眠にどんな差があるかを調べた試験です。

血清コルチゾール値およびコルチゾール/DHEA-S比は、プラセボ群に比べ、L-オルニチン群で有意に減少した。
また、L-オルニチン群では、怒りが軽減され、睡眠の質が改善されたと認識された。

引用:Randomised controlled trial of the effects of L-ornithine on stress markers and sleep quality in healthy workers 健康な労働者におけるL-オルニチンのストレスマーカーおよび睡眠の質に対する効果に関する無作為化比較試験  

訳文:編集部

コルチゾールは、ストレスホルモンとも呼ばれ、体やメンタルがストレスを感じると分泌されます。

オルニチンにより、ストレスが軽減され、睡眠の質が向上したことが明らかになりました。

オルニチンで疲労軽減

2008年に株式会社 総合医科学研究所が発表した論文では、オルニチンが身体的疲労に与える影響について二重盲検比較試験が行われました。

以下のように、オルニチンが尿素サイクル(オルニチンサイクル)によって疲労感を軽減することが報告されています。

L-オルニチンの経口投与は、血清トリアシルグリセロール、ケトン体、遊離脂肪酸、血中アンモニア濃度の変化から脂質代謝を促進し、尿素サイクルを活性化することを見出した。(略)
これらの結果から、L-オルニチンはエネルギー消費効率を高め、アンモニアの排泄を促進することで抗疲労効果を発揮することが示唆された。
L-オルニチンは遊離アミノ酸であり、肉類や魚類に多く含まれていないため、通常の食事から抗疲労効果を促進するのに十分な量を摂取することは困難である。
肉体疲労時の栄養補給として、L-オルニチンの摂取を勧める。

引用:L-ornithine supplementation attenuates physical fatigue in healthy volunteers by modulating lipid and amino acid metabolism L-オルニチン補給は脂質およびアミノ酸代謝の調節により身体的疲労を減衰させる

訳文:編集部

肉体疲労時の栄養補給として、オルニチンを通常の食事からだけでなく、サプリで摂取することも勧められています。

オルニチンの効果的摂取はサプリメントで

オルニチンを摂取することにおいて、最も大切なことは「バランスのとれた食事」です。
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サプリメントで栄養を補う際は、あくまでも成長期の子どものサポートとして取り入れましょう。
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オルニチンは食事摂取よりもサプリ摂取が効果的ではありますが、過剰摂取や依存することは体への負担に繋がってしまいます。
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ただ、毎日3度の食事に加えて食材を完璧に意識した料理を継続することは、親にとって大変なことといます。
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普段の食生活を楽しみつつ、バランス良くサプリを活用して健康的な生活を心掛けましょう。
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