小・中学生がプロテイン飲むと身長が伸びない?

成長期の子どもにプロテインを飲ませても問題ないの?

プロテインを飲んで筋肉が付くと背が伸びないって聞いたけど本当?

どのくらい摂取させる必要があるの?

近年、多種多様な健康食品が出回る中で、プロテインへの注目が集まっています。

私が開発に携わる子ども用の成長サプリメントは、特にジュニアアスリート用というわけではありません。

それでも、お客様の多くの子どもたちがスポーツクラブに入っていて、プロテインの摂取についてたびたび相談されます。

ただ無責任なネット記事や怪しい伸長法を販売するサイトで言われるような「プロテインを飲むと背が伸びない」なんてことは全く現実的ではありません。

本記事では、子どもがプロテインを摂取することについて、以下の内容を分かりやすく紹介します。

  • 子どもがプロテインを飲むと、身長の伸びは止まるのか?
  • プロテインに関する疑問4選
  • 身長を伸ばす栄養素とは?

この記事を読み終える頃には、プロテインに関する知識を深め、子どもの体作りと健康に役立てることができます。

子どもが飲んでいるサプリに入っている栄養素、ニュースでよく聞くあの栄養成分の効果、特徴がまとめてわかる記事はこちらです。

プロテインを飲むと身長が伸びなくなる?

プロテインが原因で、身長が伸びなくなることはありません。

なぜなら、プロテインに含まれる栄養素は筋肉を組成するたんぱく質だからです。

背が伸びるのに重要なポイントとなるのは、筋肉の肥大化ではなく骨の成長です。

筋肉は骨の成長に付随して大きくなるにすぎません。

以下のような噂をよく耳にします。

  • 「子どもがプロテインを摂取することは、よくない」
  • 「筋肉が付いて、成長期の伸長が止まる」

筋肉の増大によって身長が伸びなくなるという説に、医学的な根拠はありません。

逆に、筋トレによって傷ついた筋肉を修復する際に成長ホルモンが体内で多く分泌されます。

ですから、適度な筋トレは身長を伸ばすのに最適でしょう。

プロテインは筋肉に限らず、髪の毛や皮膚などを作り出す大切な栄養素です。

規定量を守って摂取する分には問題ありませんし、身長の伸びを止めると心配する必要はないでしょう。

小学生・中学生のたんぱく質必要量は?

スポーツをしていて身体を良く動かす子どもは、特に多めのたんぱく質を必要

小学生・中学生が1日に必要なたんぱく質の摂取量は、以下の通りです。

小学生や中学生の子どもがいる方は、参考にしてみてください。

年齢 男性 女性
身体レベル 普通の子ども スポーツをしている子ども 普通の子ども スポーツをしている子ども
6〜7歳 49〜75g 55〜85g 46〜70g 52〜80g
8〜9歳 69〜93g 67〜103g 55〜85g 62〜95g
10〜11歳 72〜110g 80〜123g 68〜105g 76〜118g
12〜14歳 85〜130g 94〜145g 78〜120g 86〜113g
15〜17歳 91〜140g 102〜158g 75〜115g 83〜128g

参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書

スポーツをしていて身体を良く動かす子どもは、特に多めのたんぱく質を必要とします。

1日に必要なたんぱく質は、食事から摂取することが基本です。

しかし、胃腸が弱い子どもや、好き嫌いが激しい子どもにとっては、たんぱく質に重点を置いた食事は負担になってしまうでしょう。

加えて、肉や魚は調理に時間がかかるうえに、脂質の摂りすぎによる肥満へのリスクが高まります。

肉や魚を積極的に食べられない場合は、食事に加えてプロテインの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

プロテインでよくある疑問

プロテインについて、多くの人が持つ疑問は以下の4つです。

  • 子ども用プロテインの方がいい?
  • プロテインを飲むだけで筋肉がつく?
  • プロテインを飲むと太る?
  • 飲むタイミングは?

プロテインに関する不安を解消して、正しく摂取できるようにしましょう。

ここから、詳しく解説します。

子ども用プロテインの方がいい?

実は、子どもに与えるプロテインの種類は、大人用でも子ども用でも問題ありません。

なぜなら、成長期にある子どもがプロテインを摂取する目的が「適量のたんぱく質を摂取すること」だからです。

プロテインの主成分がたんぱく質であることは、大人用でも子ども用でも同じことです。

そこまでシビアに考えず、好みのフレーバーを選んで継続的に摂取しましょう。

近年では、プロテイン配合のお菓子や、栄養機能食品がコンビニでも買えるようになっています。

これらを活用するのもひとつの手段でしょう。

成長期に当たる子どもは、あくまでも「食事」で栄養を摂ることが最も大切です。

特に、小学生や中学生は、部活動やクラブ活動を通して、運動量が増えます。

バランスよく食事をとったうえで、不足しているたんぱく質をプロテインで補いましょう。

プロテインを飲むだけで筋肉がつく?

プロテインを飲むだけでは、筋肉をつけられません。

たんぱく質を吸収するための十分な筋組織がないからです。

まず、トレーニングを行うことで、筋繊維の刺激・破壊が起こります。

そこにたんぱく質を与えることで、筋繊維が吸収し、結果的に筋肉が大きくなります。

したがって、トレーニングをしない状態でのたんぱく質摂取は、筋肉の成長につながりにくいでしょう。

プロテインを飲んで筋肉をつけたい方は、トレーニング後のたんぱく質補給として、取り入れることをおすすめします。

成長期の子どもに最適な筋トレメニューの決め方はこちらで詳しく説明しています。

プロテインを飲むと太る?

プロテインを飲むだけで太る可能性は低いです。

適量を守れば積極的に摂り入れて問題ありません。

しかし、以下のような飲み方は肥満体型へと繋がります。

  • 規定量を守らず摂取し続ける
  • 運動せず摂取し続ける
  • 1食プロテインのみ

プロテインだけの食事では、他の栄養素が不足し、体が不調を起こしやすくなるでしょう。

プロテインは、あくまでも「食事で補えないたんぱく質の摂取」として取り入れることが大切です。

摂取量に見合った運動を心掛けて生活してみてください。

飲むタイミングは?

成長期子どものプロテイン摂取おすすめタイミング

以下の場面でプロテイン摂取をおすすめします。

  • 起きてすぐ
  • 寝る1時間前
  • おやつの置き換え
  • 運動、トレーニング後

たんぱく質は、運動後に限らず、睡眠の間も消費されています。

朝起きる頃には体が枯渇し、栄養を摂取しやすい状態になっています。

このタイミングにプロテインを摂取することで、効率よくたんぱく質を吸収できます。

おやつの置き換えで取り入れることもおすすめです。

たんぱく質は消化に時間がかかるため、満足度が持続します。

お菓子やジュースを摂り入れるより摂取カロリーを抑えられるのも嬉しいポイントです。

また、運動後に食べるのも効果的です。

活動量が増える分、エネルギーを多く消耗するからです。

筋トレの後なら、筋肉の成長にも効率よく繋げられます。

より効果を実感したい方は、運動後30分以内の摂取を意識しましょう。

ご自身の生活リズムに合わせて、プロテインを活用してみてください。

身長が伸びるために必要な栄養素は?

身長を伸ばすために必要とされている栄養素7つと役割、摂取できる食材は、以下の通りです。

主に骨を伸ばすのに役立つ栄養素

栄養素 多く含まれる食材
亜鉛 牡蠣・牛肉・チーズ
たんぱく質 豚肉・鶏肉・卵
ビタミンC キウイフルーツ・ブロッコリー・パプリカ

骨を強くするのに役立つ栄養素

栄養素 多く含まれる食材
ビタミンD サケ・イワシ・きのこ類
ビタミンK 納豆・ほうれん草・モロヘイヤ
カルシウム 牛乳・小魚類・小松菜
マグネシウム 海藻類・豆腐・ごぼう

より手軽に上記の栄養素を摂取したい方は、サプリメントの導入をおすすめします。

栄養素は、バランス良く摂取することが大切ですが、全てを食材から摂取することは困難でしょう。

例えば、亜鉛を多く含む牡蠣や牛肉を毎日食べるとしたら、費用が高額になってしまいます。

亜鉛の効果的な取り入れ方や注意点はこちらで詳しく説明しています。

加えて、ビタミンCは体内に留めておけず、排出される性質を持っています。(水溶性ビタミン)

しかし、2〜3時間おきにパプリカやキウイフルーツを食べるのも現実的ではありません。

子どもはまだ胃腸が十分に成長しきれてないので、胃もたれやカロリー過多を招く可能性もあります。

食材で補えない栄養素はサプリメントを活用して、効率よく摂取しましょう。

まとめ

プロテインは、あくまでもよく身体を動かす子どもの「食事のサポート」として生活に取り入れましょう。

規定量以上の摂取は、肥満にも繋がります。

最も大切なのは「バランスのとれた食事」です。

しかし、毎日3度の食事+間食を完璧に準備し続けるのは親にとってあまりに大変でしょう。

上手にサプリメントを取り入れて、長丁場の成長期を無理することなく乗り越えましょう。

身体の成長に必要な栄養素を積極的に摂取して、健康的な生活を送りましょう。

成長期の子どもにおすすめの成長サプリはこちらでわかりやすく比較しています。

Similar Posts